卒業生・元WISH RA / Y.T
RA活動中は、WISHを寮生の「第2のホーム」にすることをビジョンに掲げていました。私が思うホームとは、不安や不満がなく互いを信頼できる場を意味します。海外に住んでいた原体験から、異郷の地でホームを見出す難しさを身に染みて感じており、同じように故郷を離れた寮生の力になりたいと志しました。
ビジョン達成のため、他のRAと協働して、寮生1人1人と対話の時間を設ける寮生面談の企画・運営を担当しました。寮生面談は、寮生から最近の悩みや困っていることをヒアリングし、RAが効果的なアクションを取って改善することを目的に実施しました。この経験を通して、「自分の当たり前が他人の当たり前ではないこと」を改めて学びました。
面談では、私自身が想定できていなかった部分に不安を感じている寮生がおり、育ってきたバックグラウンドや環境によって、寮生の悩みは多種多様でした。自分が見えている世界が全てではなく、自分の価値観だけを尺度にしてはいけないことを痛感しました。また、普段はとても活発で寮生活を楽しんでいるように見えても、実際はホームシックで悩んでいると面談中に告白してくれた寮生もいました。この悩みは、寮内イベントや普段の会話から気づくことはできず、密なコミュニケーションが取れる空間であったからこそ引き出すことができたと思います。これらの学びは、社会人になってからグローバルなチームで働く上で役立っています。
私は現在外資系企業で働いており、チームの半分以上が外国人です。価値観の違いからタスクの遂行が難しいこともありますが、自分とは異なる考え方として排除するのではなく、「違って当たり前である」と自分の中で認識できているからこそ、密な話し合いを粘り強く重ねて合意形成することができています。多種多様な価値観を持つ寮生が生活するWISHのRAとして活動できたことで、グローバル社会で必要なマインドセットを養うことができました。