2024年10月2日、WASEDA RAが一同に会する合同研修にて、福井県立大学の北野康先生をお招きし、ご講義をいただきました。
今回のテーマは「リーダーシップ コミュニケーションの視点から」。
講義は「リーダー」として認められるために必要な要素である「リーダーシップ」を発揮するための「コミュニケーション能力」に焦点を当て、先生ご自身の民間企業でのご経験を踏まえたお話からスタートしました。
「コミュニケーション能力が高い人とは、誰とでも良好な人間関係を築ける人」。では、その「誰とでも」をどのように区分するのか。店員と顧客の関係(レベル1)、仕事場の関係(レベル2)、親子や友人の関係(レベル3)の3つに関係性をレベル分けし、「どのレベルのコミュニケーションが必要な場面なのか」を意識することが重要である、と先生からご指摘がありました。
これを受けて、RA活動において、寮生とRA、RA同士、大学や管理人を含むステークホルダーとの関係はどのレベルにあたるのか、それぞれの場面において、どのようなコミュニケーションが適切か、RA同士で活発なディスカッションが行われました。
以下に、参加したRAからの感想をいくつかご紹介します。
「コミュニケーションについてのlv.2 と lv.3についての講義が興味深かった。アルバイトもやっているのでlv2とlv3の混合による問題などにすごく共感でき、改善する策としてうまく二つのレベル使い分けることが大事だとわかった。」
「リーダーとリーダーシップの定義から話していただけたことで、話が入ってきやすかったです。私自身、ちょうどリーダーとして頼ってもらいやすくなるにはどうすれば良いのかについて悩んでいたので、本当に有意義かつ必要な講義でした。」
「人間関係のレベル分けは目から鱗でした。特にRA組織内で公私混同(レベル2と3の曖昧さ)が潜在的な問題として挙げられているため、これからも考えてきたいトピックです。」
「コミュニケーションに焦点をあてたリーダーシップについて学ぶことができた。」
「人間関係にはレベルごとに、必要な要素があり、さらに場面ごとに使い分ける必要があることを学ぶことができた。自分自身、少し考えていたことでもあったので、意識していきたい。」
今回の講義は、リーダーシップ、コミュニケーションについての理解を深める貴重な機会となったようです。ぜひ今後の活動に活かしてもらえたらと思います。
プロフィール
北野康(福井県立大学経済学部 助教)
和光大学経済経営学部非常勤講師を経て、大東文化大学経営研究所客員研員、福井県立大学経済学部経営学科助教就任。専門は組織論、企業の中の個人に焦点を当て、従業員のモチベーションにつながる心理的エンパワーメント、有効なリーダーシップ等を研究している。
【著書】
『経営組織論の基礎-要点の整理-』東俊之・當間政義編著,五絃舎,2021年(共著)
『現代の経営組織論』文載皓編著,創成社,2023年(共著)
『現代エンパワーメント経営研究-日本企業と台湾企業を対象にした実証分析-』青木幹喜・當間政義・北野康,創成社,2024年