このウェブサイトはRAと協力して早稲田大学学生生活課学生寮デスクが作成しました。

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RA合同研修:安部有紀子先生による「学生の成長を促進するためのRAの役割」講義 

2025.11.05

2025年9月30日、早稲田大学のRA(レジデント・アシスタント)が一堂に会する「WASEDA RA 合同研修」を開催しました。 

今回は、名古屋大学教育基盤連携本部 高等教育研究センターの安部有紀子先生をお招きし、 
「学生の成長を促進するためのRAの役割 ―学寮コミュニティの形成のために―」をテーマにご講義いただきました。 
講義では、学生寮の歴史や海外を含む寮の現状、RAに求められる役割について解説していただき、グループワークを交えながら議論を進めていきました。 

グループワークには、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスの教職員や学生寮(Hヴィレッジ)で活躍するハウスリーダー、中央大学のRA、提携寮運営会社の担当者、学生生活課職員など、多彩なメンバーが参加。 
立場や役割の異なる4人1組のグループで意見を交換しながらディスカッションを行い、さまざまな視点から学び合う貴重な時間となりました。 

また、RAに求められる役割や活動内容を考えるワークでは、卒業RAによる「他者支援を通じて自分自身が成長した経験」を語るビデオメッセージを視聴。 
参加者一人ひとりがRA活動の意義を改めて考えるきっかけになったようです。 
さらに、他大学のRAや立場の異なる人との交流を通して、自分たちの活動を振り返り、新たな視点やモチベーションを得たという声も多く聞かれました。 

以下研修に参加したRAから寄せられた感想の一部をご紹介します。 
「グループワークで教員の方々や他大学の方と話す機会は、とても新鮮で楽しかった。問題に対して、ベストな解決策を決めるのは難しいが、話し合うことでベターな解決策を皆で共有できたことが良かった。」 

「学生寮は単なる生活の場にとどまらず、学びや成長を促進する場であるという先生のお話は、私自身が寮生時代から感じてきた学生寮の魅力と重なる部分が大きく、印象に残った。そのため、RAとして寮生に多様な学びと成長の機会を提供することの重要性を再認識することができ、自分自身の役割を見つめ直すきっかけとなった。」 

「RAの活動において直面する課題には明確な答えがなく、短略的な解決策を求めるより持続的に考えるという姿勢が大事であるということ。すぐに解決することがなかなか難しく、RAとして自分がしっかり機能しているのか、これでいいのかと悩むところもあったが、これからも問題と向き合う粘り強さを発揮したいと学んだ。」 

研修を通じて、参加したRA一人ひとりが自身の役割を再確認し、今後の活動に向けた新たな気づきと意欲を得る有意義な時間となりました。 

プロフィール

安部 有紀子(あべ・ゆきこ)
名古屋大学 教育基盤連携本部 高等教育研究センター 准教授。博士(教育学)。
高等教育マネジメントや学習者中心の大学教育の実践に取り組み、「学生経験のデザイン(Student Experience Design)」を主要な研究テーマとしている。 
カリキュラム(正課)と学生支援(正課外)を統合した教育実践を通じて、学寮プログラム、初年次教育、PBL(課題解決型学習)、コミュニティ・ベースド・ラーニングなど、多様な学習環境の創出を推進している。また、大学院生や若手教員を対象とした教育力開発、学生支援専門職の養成、学習成果に基づくアセスメント、ピア・サポートによる学習促進などにも精力的に取り組んでいる。 
【主要著書・論文】 
『学寮プログラムの現代的展開』(共著, 2019年) 
『学生の学習を促進する日本の学寮プログラムとアセスメントの実態と課題』(共著, 2023年) 
『米国学生寮LLC(Living Learning Community)の実態と課題 ―教育的アプローチの開発に着目して―』(共著, 2022年) 

 

##合同研修 #Achievements #卒業生

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